2017年映画+ドラマベスト

<ジャンル無し・2017最強作品>



<映画ベスト10>



<映画次点>



<映画特別枠>



<ドラマベスト10>



<ドラマ次点、あるいは旧作>

  • 13の理由 S1 (netflix)
  • Channel ZERO:キャンドル・コーヴ(S1) (hulu)
  • 私立探偵ダーク・ジェントリー S1 (Netflix)
  • ナルコス S1-2 (Netflix)

順不同。すべて観た順、公開順。


どうですこの混迷ぶり。
しかし、今年は図抜けて良かった作品がすべて「ジャンルとか良く分かんない…」という貌をしていたので、こういう結果になりました。
本当に面白い年でした。諸事情により『ベイビー・ドライバー』が10位入りしてないのが信じられない。おかしい。


▼まずは『ツイン・ピークス The Return』。文句なしぶっちぎりトップ。
リアルに啓蒙を得られるまたとない機会ですので、奮ってこの悪夢にご参加下さい。


▼あとO!A!T!S! O!A!T!S!
OATSニ言及シナイ奴信用デキナイ!とかほざいてたらわりと全員信用できない感じになってきた。クソ。
このプロジェクトがどう転ぶにせよ、私はニール・ブロムカンプをまるっと信用している。好き。


▼そしてそして、今年は小林勇貴の年でした。
それだけで映画的には良い年だったなあと思います。
『ヘドローバ』、本気で最高なので見て下さい。この作品が配信っていうのも最the高だと思います。
ジャンルがどうの、これまでシリーズがどうのとケチ臭いこと言う奴は勝手に老いていってくれ。
ワイは、もそっとイケてるババァになる。ヘドロのように生きてやるバカタレアホンダラ!


▼ドラマに関しては、そもそも追いつけてない部分がかなりある。
んですけど、それはそれとして「オザーク」「マインドハンター」「DARK」あたりの好みっぷりが半端なかったです。
はやりでいうとこの性癖というやつで。
あと旧作なんだけど「私立探偵ダーク・ジェントリー」がまさしく俺ドラマだったのが嬉しい収穫でした。
マックス・ランディス脚本。ダグラス・アダムズ原作。みんな観てよね。


ちなみにスター・ウォーズの扱い何だよと言われそうですが、むしろこの作品を特別扱いしない方が人非人だろうが!!!という強い気持ちでやっていきます。


それでは皆様、良いお年を。
以下は細かい感想とかね。上記作品に限らず、ちょいちょい漏れ出た怨嗟などを。


○人魚姫
洗練だけでできているような映画と言っても過言ではない。最強の年明け映画になりました。感謝。


グリーンルーム
頑張ってるつもりなのに全部間違いで、ボロボロになって辿り着いた終着点。
その小さな手応えにちょっと泣いた。
「どうしてこうなった」を地で行く映画をいつも撮るこの監督、ハマるととことんハマりますね。そして、とことんハマった理由は、アントン、主演があなただったからです。間違いないよ。
あなたがいないことが寂しくて悲しいです。今まで本当にありがとう。どうか安らかに。


ザ・コンサルタント
「誰も彼もが私情絡み」(深町秋生著『地獄の犬たち』より)。
見る景色も感じる風も違うけれど、隣に立つことだけはできる。
それだってわりと凄いことだろ。
あと黒幕が「え、え…」ってウロウロしながら観客に回るとこがちょう好き。ほんと好き。


ネオン・デーモン
この映画が「2017年の輪」をつなぎ止める要でした。
ウィッチ、パーソナルショッパー、ジェーン・ドウ、ノクターナル・アニマルズ、そしてツイン・ピークスTR。
私の中では全部綺麗に繋がりました。美しい。


○T2 トレインスポッティング
1〜2年なら暇もつぶせるが、まだ10年も生きなきゃいけない。地獄はまだ始まってもいない。痛いのはこれからだ、その前に一本射っといてやるよ、とばかりにようやく鳴ったLust for lifeも、幻覚と地続きにどこまでも続く地下鉄に閉じ込められ押し流されて映画は終わる。
清算など不可能な、溜まり続けるだけのツケと共に、踊れ、踊れ。
死ぬことが出来るその日を夢見て。


アイム・ノット・シリアルキラー
ベストに選ぶほどかと問われたら「バーカ!!!」と答えるくらい私の映画でした。
お前の人生、治されるな。どっちつかずで生き延びろ。


スパイダーマン:ホームカミング
ベストから漏れてるのに、やたらチラついてしまう映画でした。好きなんだろうけど、自分の映画かと言われると…。
子ども相手に屈託を爆発させずにはいられなかったトニーに思わず涙ぐんでしまう程度には、トニー・スタークという男に色々と自分を重ねて見てしまう悪癖があります。託されすぎて動けないトニーが、誰も断罪しない道を選んだピーターの背中に救われる。美しい話だと思います。
当時書き殴っていた感想↓
「かつて人々から散々託され壊れた私が、君に同じ事をするところだった。ありがとう。君の道に幸あれ」というスタークの祈りが、あの紙袋に包まれた新スーツであり、ようやく解放に相まみえた者の涙にすら見えた。あんなにまっすぐなスタークの言葉はなかなかない。
だってさ。えもいなオイ


○逆徒
今年一番ザラついてヒリついていた作品。
この映画を観てない奴を信用するな。


マイティ・ソー:バトルロイヤル
ドクターストレンジでなくこっちを選んだのは、私がそういう人間だからです。
いやー北欧神話の神様たちが「移民の歌」で殴り合うとか、お前とんでもねえな!全部正解だな!!!!というね。
クソほどアッパーなダークソウルとして観ることもできるディズニー映画なんて気が狂ってて最高じゃないすか。
人間を虫だと思ってるロキちゃんも地球に帰ってくるらしく、MCUほんとにお前ら正気か。
真面目に言うと、決め打ちされてる台詞が全部ラストに向けて響き合うように作られているのが見事という他なかった。監督の辣腕。
奇跡みたいなバランス感覚で成立してる「軽い」映画。傑作の顔をしてないのがまたかっこいい。
ちなみにベストに登場させられなかったけど、『ドクター・ストレンジ』のケツまくり(ドラマは形骸であって観るべきは映像)もめっちゃ好きです。
さすがスコデリさんやで愛してる。


女神の見えざる手
フェミスト団体の長が「あなたのやりようはまるで男だ」って言っちゃうシーン。
裁判所で「彼の職業はエスコートサービスです」と言われた瞬間、場内が「うわあ…」みたいにどよめくシーン。
よくやってくれたなあと。
今後YES!フェミニズム!的な映画は大量に出てくるんでしょう(良いことです。本当に)が、私が距離を置く理由を見事に描いていました。
私に必要なのはこっちなんですよね。


ノクターナル・アニマルズ
いまだに語るのが嫌なほど、やめてほしい所を刺して来やがった映画。
糾弾と肯定を同時にやってのける。…のけたのかな?こうとしか撮れなかったのか。
どっちにしろ痛いです。やめてってば。


○私立探偵ダーク・ジェントリー
俺の好きなイライジャ・ウッド
というだけじゃなく、痛いところで変に陶酔せずにちゃんと痛がって先に進むドラマです。
マックス・ランディスという人は、「主人公じゃなかったから死んだ」人間の死を意味や思い出で飾り立てたりしないから信用できる。
チャラにならない、共に在り続けるほかない痛みをこの人は知っている。
そんな彼が描く、上手くいかない人間達のSFドタバタ狂騒劇。ラストの激熱展開に興奮してくれ。
S2は1月から配信されるらしい。そしてS2で打ち切られたらしい。
た、たのしみ〜