怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<魔界編>&DVD<地獄編>




なんと、今年も劇場版が上映されました。メデタイ!
我らが聖地シアターNがなくなってしまったのでどうなることかと思いきや、まさかのシネパレス上映。
しかも、毎日上映前にメンバーの挨拶付き+上映後のハッピーソルト配布&撮影OKという至れり尽くせりな仕様も受け継いでおり。
あっぱれシネパレス!ありがとうGメン!!


昨年も書きましたが、このシリーズを劇場で観るというのは非常に楽しい経験です。
怖がりのオッサンたちが、夜の廃墟で全方位に向かってビビる姿を、劇場にいる知らない人たちと共有することがなぜこんなにも楽しいのか。
自分でもちょっと良く分からないのですが、ニコ生を見られた方なら、コメントを入れている人たちと顔を突き合わせて笑い合える感覚、といえば分かってもらえるかもしれない。ライブ感覚なんですよね。上映中も笑い声や突っ込む声、息をのむ音、怪異を発見して「あっ」と言っちゃう声、拍手なんかがしょっちゅう起こります。
友だちしかいないDVD上映会とはまた違う一体感を味わいに、ぜひ劇場へ足を運んでみてください。
ぜったい楽しいから。



んん?この構図って…


普段のふつうのお仕事をこなしながら、一銭の得にもならないにも関わらず、命を削って体当たりするその姿。
そら凡百のバラエティが束になっても叶わんわいねえ。
と、上映終了後、疲れきっているはずなのに笑顔で出迎えてくれたGメンを見ながら思いました。
かっこいいなあ。




各パートの細かい感想は畳んでおきます。


■劇場版<魔界編>
怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<魔界編 前編> [DVD]怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<魔界編 後編> [DVD]
とうとう力夫さんが監督*1に成り上がり、Gメンのみならず長年のファンも嫌な予感がしたことと思いますが、その期待を上回る下剋上っぷりが炸裂。虐げられたゴリラの逆襲にございます。
Gメン最下層ポジション連続勤務の肩書はダテでなく、心霊スポットでは何が怖いか、何をしたくないかを一番に知り尽くしているんだな…と遠い目をしたくなるミッションの数々。
当然のようにGメンは続々おかしくなっていきます。
青木さんは不審者に。
今宮さんは変態に。
社長はマジギレ。
山口Pは乙女に。
そして劇場版後編では、ギンティさんがいよいよ本当に発狂。
や、大げさでも何でもなく、普通に狂った人がそこにいました。
もう、涙が出ました。(いろんな意味で)


肝心の怪異も、最後の最後ですごいのを立て続けに撮ってるし…。
怪異のクオリティが最近シャレにならない感じがするんですが、あの、本当にそろそろ大丈夫なんでしょうか。


あと、ちょっと感動したのが、御嶽入っちゃえという平山夢明御大の指令にも関わらず「いや、ここに入っちゃダメだろ…殴り込みはそういうんじゃない」と言って拒否したところ。
意外と最後の線引きだけはきっちり守ってくれるんだなーと。
惚れ直しましたです。
ていうか、平山夢明氏自体がかなりの魔界発生装置。見かけたら即逃げた方が良いと思う。




■DVD<地獄編>
怪談新耳袋 殴り込み!<地獄編 前編> [DVD]怪談新耳袋 殴り込み!<地獄編 後編> [DVD]
個人的ハイライトはギンティさんの「お、俺が臆病だからなのかなあ?」泣けた…。
こちらに収録されたスポットも、これ普通行かないだろ…みたいなことになっているし、ハードコアが嘘でもなんでもないのが恐ろしいばかり。偉い!なんて漢前なの!!!


…ただ、山口P写真事件については、ある程度合理的な説明がついちゃうような…。も、もちろんそんなの検討済みなのかもしれないですけど!


ちなみに、ちょっとばかし“見える”母が、地獄編後編のオオトリで収録された怪奇現象を本気で嫌がっていました。
というのも、実家の私の部屋でこのDVDを流していたら(しかもヘッドホンで)「ねえ、今なんか変なの観てない?あなたの部屋、今ものすごく…何て言うか…嫌な感じがする」と。
その後も「今!今凄く嫌!」とか言うので、ちょっと面白くなってランダムにいろんなシーンをリピートしてみると、狙ったようにあるシーンで「今やだ!」と悲鳴に近い抗議をしてきまして。
普段映画観ていても何も言ってこないだけに、妙に薄気味悪かったです。

*1:青木さんも相変わらず共同監督