2014年11月に観た映画



<映画館>
ニンフォマニアック vol.2 / トム・アット・ザ・ファーム /


<映画館以外>
チェンジリング / イグジステンズ / エクソシスト /


★印象に残ったもの
<映画館>



<映画館以外>



<映画館>
ニンフォマニアック vol.2[HTC(渋谷)]
vol.1との対比としてシリアス色強めになるのは良いとして、ジョーが喝破する(嘯く?)ところの「人間の本性は偽善」をセリグマンが予想どおりに補強してしまうのは、トリアーの思惑どおりなのかなぁ。あのオチは本当にあれでいいのだろうか。単にミソジニー克服したての時にやりがちな「男性サゲ」をやらかしてしまっただけなのか。ちょっとそこら辺がどこまで意図したものなのか、ようわからなかった。だってvol1で既にどう考えてもあっち側にいきかけているセリグマンを観客が信用できるわけもなく、vol2の「Aセク」告白では信用できなさ度が上塗りされ、「銃のことはわからない」と言いながら安全装置のことを知ってることがダメ押しになり、最後には演説までぶちかますわけだから…
トリアー的に女性恐怖症をなんとか乗り越えてみた感あるものの、まだ板についてなくてまごまごしちゃったってとこなのか、はたまた単なる照れ隠しなのか。vol1で予感させた方向からは一転、「セックスがぜんぶ駄目にしちゃうんだよなあ」って、ええ、まあそれはとても正しいと実感しますけどもー
なんかすげえ膝かっくん食らった感じです。しかしこれはトリアーの中でも相当面白い。それだけは間違いないし、ジョーの決意表明はとてもかっこよかったし、わたしはこの映画好きです。


【トム・アット・ザ・ファーム】[シネマカリテ(新宿)]
ラストで余りにもいきなりなこと言い始めるから呆気に取られたけど、まあそれはそれとしてドランの観客への悪意のようなものさえ感じられるドスの効いた映画だった。あのわざとらしいまでのザ・サスペンスみたいな音楽とか。なんか、ちょっとだけジェニファー・リンチの高笑い@『サベイランス』を思い出してしまったりもした。あれは血縁経由だからちと違うか。観客への悪意、というのは、何て言ったらいいのか、俺は自分の得意技封じてもこれだけできますけど何か?みたいな、そういうアレです。抗う人だなあとしみじみ感服したのですよ。かっこいい。